SSブログ

親のしてやれること [他]

子どもは、自分とは違う人。

もちろん、価値観など、よその人に比べれば似ていて当然という部分も多いのだけれど、同じ人では決してない。それは当たり前。
頭では分かっているけれど、たまに出くわすその大きな「違い」に面くらい、戸惑い、どうすればいいのか分からなくなる時がある。

私は諦め早く、失敗する可能性が10%くらいあるなら(つまり成功確率が90%くらいあっても)挑戦しないでおくタイプ。
勝ちたい、けど、それより何より、「絶対負けたくない」。だから絶対勝てる勝負じゃなきゃ、やらない。やらなければ勝たないけど、負けはしないから。
長女は頑張り屋さんで、諦めない。
何しろ絶対勝ちたい。勝率が1%でも、ゼロじゃないならトライしたい!

私には信じられない……。
というか、理解できない。
その強さはどこから?
塾で成績がいいわけでもなく(一番下のクラスかその上くらいを往復している)、結果も出せないのに、なんでそんな「やる!」って言えるのか。

うちで何度も出る話題に「年少の時の短縄事件」というのがある。
ミノは年少の秋ごろ、飛べるわけもなかった短縄を飛びたいと言い出し、当然できないというのに一時間以上泣きじゃくりながら決してやめず、チャレンジし続けた。
身体能力的に無理なんだから、「負け」が確定しているのだから、やるだけ無駄、辛い時間が長くなるだけ、特に挑戦しなきゃならないものでもないし、あと二年もすれば余裕で出来るようになるのだから……そんな言葉が頭を巡る。
諦めたらと声をかける私を先生がとどめ、これがミノちゃんのいいところだから少し離れて見守って、と。
「こういう強さを持ったお子さん、最近本当に少なくなったんですよ。ミノちゃんの芽を潰さないように、見守りましょう」と言ってもらい、その時は「そんなものですか」くらいだったのだけれど、あれがミノのすべてにつながっている気がする今日この頃。
あと、これはあまり話題にすることはそういえばなかったけれど、やはり年少の時かな、年中かも、男性の先生に言ってもらったとミノが教えてくれた言葉。
「転んだら、立ち上がってまた走ればいいんだよ」
これもミノを(もちろん、ハツやタンもだけど)育てる上で私がいつも心にとめている言葉。
失敗したら終わり、じゃないんだ。

いくら私が(あるいはこーさんが)人生の上での先達だとは言っても、ミノの人生はミノのもので、持っている親や友だちなどの環境も違えば、性格も違うし、経験することもみんな違う。
私たちの経験や、そこから得たものは、ミノの役に立つこともあるんだろうけど、立たないこともたくさんある。
今、ミノが自分だったらこうするだろうとか、自分がミノくらいの時こうしたんだとか、はっきり言ってあまり意味がない。参考程度にはなるかもしれないが。

他には何も言ってやれないから、ついつい、そういう話をしてしまう。
自分が失敗したから、失敗しないようにこうしたらいい、とか。

でも、そうじゃないんだ。
転んだら、立ち上がってまた走り出せばいいだけなんだ。
その経験からこそ人は学び、育つのであって、知識として教わっても仕方がないのである。

だから、「親のしてやれること」は、そう多くない。
子どもを信じて、応援して、上手くいったら共に喜び、傷ついて帰ってきたら抱きしめてやり、寄り添いながらもほどほどに距離をとって見守って……。
口で言えることなんてあまりない。
「いつも頑張ってるね、偉いよ」
「お疲れ様」
「ご飯できてるよ」
「なるべく早く寝なさい」
「愛してるよ」
「大丈夫だよ」

……そんなもんかなあ。(笑)
じっと我慢して、余計なことは言わないように。
言外の愛が伝わることを信じて。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:育児

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。