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廣木克行先生のお話 [他]

「子どものためってどんなこと」というテーマでの講演会を聞くチャンスがありました。

(参考)http://www.amazon.co.jp/%E5%BA%83%E6%9C%A8-%E5%85%8B%E8%A1%8C/e/B001I7MN5Y
Amazonの、先生の著書が書いてあるページです。

以下に、ざっとですが、私の聞いたことをまとめてみたいと思います。

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子どものために、親は色々がんばっています。
愛する子供のためなら何でもできます。
けれど、親は親になるための講義を受けたことがあるわけでも、専門の勉強をしたことがあるわけでもありません。ある意味、無免許運転なんです。
ですから、間違えることは多々あります。
子どものために考えること、行動すること、それはとても大事な心。
それを大事にしながら、今、この子の為に、本当に必要なものはなんなのかを、学び続けましょう。

子どもの育ちには、順序があります。
つまり「体→心→頭」です。
この順番を違えてしまうと、子どもの心には理解不能な違和感がわだかまります。
けれど子供はそういう時、ちゃんとSOSのシグナルを出してくれます。
それをくみ取り、きちんと対応してやって、お互いにまた改めて出会い直し、育ちあっていきましょう。

幼児期(幼稚園、保育園時代)は、まず体を育てることが大事です。
体験し、知恵を絞り、工夫して、言葉ではなく体で学び取る。
そうすると、心が育ち、情緒がはぐくまれます。
そのうえで、小学校以上になってから知識を得て、それが知性として根付いていくのです。

子どものSOSは、大人の目から見ると、時として「問題」や「悪いこと」であるように思えます。
けれどそれは決してそうではありません。
子どもの言動に出るSOS、体に出るSOS、症状として出るSOSなどがあります。

言動には、暴力、多動、パニックなどがあります。
接触飢餓などであることもありますので、よく見極めることが必要です。

体に出るSOSとしては、筆圧の低さであるとか、衝動にブレーキがかけられない場合などがあります。
背筋力などの静筋群を育てないと、じっと話を聞き続けることが難しくなります。
幼いころに、何かに夢中になる、興奮するといった経験を積んでいくと、これ以上はいかんというブレーキをかけられるようになるけれど、そういうことが少ないと、前頭葉の抑制力が育たず、「これ以上は……」というのが分からないのでブレーキをかけられなくなります(ブレーキのスイッチが入らない)。

症状としてチックであるとか、激しすぎるアレルギー症状などもあり得ます。
心を落ち着けてやることが出来ると、アレルギー(発作)が少し和らぐ、ということもあります。

学力についてですが、目に見える学力は、目に見えない学力の土台に支えられています。
まず、学ぶ構えが出来ているかどうか。
運動機能と体力があるか、集中力があるか、知的好奇心があるか、自分に自信があるか(自己肯定力があるか)。
背筋で思い頭を支え、脳を機能させ、目を開けて、相手の話が聞ける。
そうでないと授業に集中し続けるのは難しいのです。

そして、学ぶ力。
聞く力、話す力、描く力があるかどうか。

読み聞かせをすること、子どもが自身の話をたくさんすること、絵を描くこと。
これが大事です。

お子さんを育てる時は、どうしても「比較」してしまいます。
平均値との比較、他人の子との比較……。
それは、避けられないものです。
ですからゼロにしようとするのではなく、その心が自分にあることを理解しながら、なるべく子どもを理解し、認め、その子自身の良いところを評価できるよう努力してみましょう。
「〇〇しなきゃだめよ」と言ってしまいがちですが、そうすると、できるようになるかもしれませんが、「〇〇できないあなたはダメな子よ」→「自分はダメな子」と思ってしまうことにつながります。

実例
(これが非常に具体的で、ためになりました!)

子どもの話を聞くということはとても難しいことです。
小学生くらいの娘さんだと仮定します。

娘「あのね、お母さん」
母「うんうん、何?」
娘「今日ね……」

頑張って聞いていても、2~3分すると「長い……」と思いがちですね。
自分は五分も十分も話しているくせにね。(笑)←めちゃめちゃ耳が痛かったです。orz
夕食の準備あるのになー、とか、あの書類書いちゃいたいのに、とか、話より先に連絡帳出しなさいよ、とか、宿題やる時間あるのかい、とか……思っちゃうんですよね。


母「それで、その子はなんて言ったの?」
娘「うん、それは良くないって。だけどさ……」
母「そうよね、それは良くなかったよね。で、あなたはなんて言ったの?」
娘「私? えーと……」(私の話には興味ないのかな、お母さんは自分の話したいのかな)

親は、自分の聞きたい事を尋ねだします。
すると、子どもは親の質問に答えるだけになって、つまらなくなり、自分の話をしてくれなくなったりします。
思春期になると話さなくなるのよね~というのは、これの積み重ねである場合もあります。

……では、質問をせず、ただ話を聞くことに集中しようとします。

母「うんうん、なるほどね」
娘「それでね~、〇〇ちゃんはね……でー、私はこういったんだけどー、あ、その時、じゃなかった、その前かな、あれ、えーっと、あそうそう、先生が入ってきて~……それでー」
母「それで?」
娘「……なんだけどぉ、でも、それってやっぱり良くないかもしれないけど、〇〇ちゃんは……」
母「……うん」
娘「**ちゃんもこう言ってるからって言うんだけどー……それでー」
母「あのさ」
娘「なに?」
母「だからなんなの。要するに、何なのよ」
娘「……」
母「何が言いたいわけ?」
娘「……別に。ただそれだけ」(聞きたくないのか。じゃあもういいや)


難しいデスネ!!!
ワタクシ、いつもこのパターンでござりまする。我慢ができないのです。ごめん、娘よ。

いやいやとにかく最後まで聞こう!
頑張ってみましょう。

……ですが……。


心の中ではふつふつと言葉が湧いてきます。
「ああそういう時はそんなこと言っちゃ駄目なのに……」「なんだ、じゃあこうすればいいだけのことじゃない」
「単にこうこうこういうことよね」「つまりこういうことがしたかったのよね、ダメだけどね」 などなど……。
そして子どもが話し終ると、途端に「助言」と「忠告」を言い出します。

娘「というわけだったの」
母「それはね、あなた、こうすれば良かったんじゃないの」
娘「でもさあ」
母「お母さんもそういう時あったわ、こうすれば良かったのよねー」
娘(……話すんじゃなかった)


すごく耳が痛いです。顔を覆っているお母さんも散見されました。(苦笑)

では、対処法です。
先に言っておきますが……できませんから!!!(笑)

子どもの話を最後まで黙って聞く→「話してくれてありがとう」
もし子どもが悩んでいるようなら「お母さんに聞いてみたい事はある?」と聞く。
そこで「別にない」と言われればそこまで。
「どうすればいいかな」と相談があれば、初めてアドバイスを。決して押しつけではなく。

ここまで出来れば100点です。と仰っていました。無理です、先生……。orz
でも、出来ないと言ってしまえばそこまで。
出来るよう努力しましょう。分かりました。がんばります。


他にも色々お話してくれましたが、長くなるので(既にもう夕食がかなり押しているので)ここまでにします。
とてもためになるお話でした。
先生の生まれ育ちもとても良かったです。
廣木先生、ありがとうございました!

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